【今すぐ実践!優秀な人材が長く活躍できる会社作り・リテンション対策とは】
2023.12.01
今回は、優秀な人材が長く活躍できる会社作り「リテンション対策」についてご紹介いたします。
優秀な人材を取れたはいいものの、どうもその人たちを生かしきれてない…
こういった課題を抱える会社って日本には一体どれくらいあるのでしょうか??
●完全にミスマッチでの採用が原因の場合
企業側が求めている人物像と、求職者側が求めていた仕事像に対して、お互いが大きな乖離があったと言えます。
誰でもいいから欲しいと考える企業側と、どこでもいいから働きたいと考える求職者側にそれぞれに問題があると言えます。
つまり、企業側は企業理念を明確化し、それを理解してもらった上で入社してもらうことが必須となります。なので「誰でもいいから採用したい」なんて発言はもってのほかで大変失礼な話でありビジネス倫理から外れます。
●コミュニケーション量が極端に多かったり少なかったりする場合
コニュニケーションの量が少なすぎることは、必要時にフォローをすることが出来ず、不安やわだかまりが残ったまま仕事をすることになるため、新入社員にしたら不安なことです。
不安=不満につながってきますので、コミュニケーションの量が増やすことが大事です。ですが多すぎることも実は問題。
良かれと思って過剰に関わりを増やしたり(わかりやすいのは飲み会の定期開催)、雑談する機会を設けることがストレスになる場合があります。
会社というのはひとりでも社員が辞めると、損失が生じます。
特に優秀な社員の場合は代わりの人材を募集するために求人広告を掲載し、試験や面接を行うのは時間とコストがかかってしまいます。
また採用した人を、即戦力レベルまでに育てるには研修が必要なこともあるでしょうし、新入社員が仕事や職場に慣れるまでは、既存メンバーが気を使うことも多くあります。
さらに、辞めた社員が優秀な営業だったとしたら、せっかく獲得した顧客が流れてしまう可能性も大いに考えられるため、普段からリテンション対策に力を注ぐ必要があります。
そして優秀な人材を失わないための施策として、★リテンション対策があります。
リテンションとは:転職・退職などによる人材流出の防止策のことで、従業員と企業の間に良い関係を築き、長く働いてもらうことを目的とする
近年の働き方の多様化の潮流に合わせて注目されている施策です。
主な施策としては、以下のようなものが挙げられます。
・社内での適度なコミュニケーションで働きやすい職場環境を作る
・社員が目標とするスキルアップ、資格取得などに研修を行う
・福利厚生の充実(給与アップ等)
・支援制度の充実(産休・育休等)
・残業をなくすなどワークライフバランスを考えた勤務体制の構築
リテンション対策の第1歩目は、日頃から、社員の働きやすい環境を作ることですが、働きやすい環境を作るのと同じくらい大事なことがあります。
それは、直近で会社を辞めそうな人材の見極めをすることです。
本気で退職・転職を考えている人には下記のような兆候があります。
・意見や不満を言わなくなる
→会社に対して何も期待していないため言うことがない
・早退や遅刻、有給休暇が増える
→急な欠勤が増える傾向にある
・席を外す回数が増える
→転職活動をしてる場合、選考企業の進捗確認などやらなければならないことがあるため
・上司との付き合いが悪くなる
→上司とわざわざコミュニケーションを取る必要がなくなるため
このような行動が頻繁に見られる社員は、転職を視野に入れているか活動を始めている可能性が大きいでしょう。
実践!リテンション対策行う際のポイント
★コミュニケーションを活発にとる
離職を考える理由として、どの時代も圧倒的に多いのは社員同士のコミュニケーションにおける不満があげられる場合が多いためです。
円滑なコミュニケーションが取れていないと、人間関係の悪化につながり、仕事にも支障をきたす可能性があります。
定期的に上長とは1on1を実施したり、メンバー間での意見交換ができるような場を設けるとよいでしょう。
★ワークライフバランスの確保
業務量がハードすぎて休日も仕事のことを考えて憂鬱になってしまったり、心身が休まらないといった社員がいるのはよく聞く話です。
このような社員は企業に対して不満を抱きやすく、離職の原因となってしまう場合もあります。社員の健康面においても悪影響が出る可能性が高いでしょう。
ノー残業デーの導入なども検討してみると非常に効果的です。
★正当な評価制度の構築
社員にとって自身の業務に対して正当な評価が行われているかということは、働くモチベーションを維持する上で非常に重要です。
個人的にもこの点はリテンション対策において重視すべき点かと思います。
コロナ禍でリモートワークを導入する企業も増えてきたため評価制度の見直しが活発になっています。
これまでの評価制度で給与を増加させるのでは本質的な解決に繋がらないということもあるため、社員の成果を明確に数値などで把握できるような制度を導入しましょう。
★福利厚生の見直し
有給休暇のほかに、さらに充実した休暇制度(生理休暇・アニバーサリー休暇など)の導入やベネフィット制度など社員が喜ぶような福利厚生が効果的でしょう。
時には社員にアンケート調査をし、希望の福利厚生を取り入れるといった会社も増えてきています。
★企業理念・ビジョン・ミッションの相互理解
そもそも会社が何を目指して、何のためにどんなことをしているのか、これを社員がしっかり理解することは働くうえで双方にとって大事なポイントです。
企業の明確なビジョンを全体で共有することによって、常にそれを意識して業務に取り組むことができるため、社員ひとりひとりが自身のキャリアを考える際にも指標となります。
キャリア面談などの場面においても高い満足度を得ることができるでしょう。
★適材適所を意識した人員配置
誰にでも向き不向きがあります。その中で最大のパフォーマンスが発揮できるのは、自身に合ったポジションにつくことです。
自身に合った環境で仕事をすることで働き甲斐を感じることが出来るでしょう。
★年齢・ポジションに応じた対策を行う
新入社員と中堅社員では、対策の内容は変わってきます。世代の違いはもちろん社員のポテンシャルによってももちろん異なります。
そのためあらゆる層に対して、最も適切なリテンション対策を検討して行うべきです。ですので効果的なリテンション対策を行うためにはまず、離職率が高い層を調査するところから始めましょう。
リテンション対策を行うことによって得られる効果
・社員のモチベーション向上
・長期事業を実施しやすくなる
・スキル・ノウハウの蓄積がしやすくなる
・採用コストの削減
現代の職場環境におけるリテンション対策は、新卒・中途採用同等かそれ以上に重要な取り組みといえるのではないでしょうか。
アプローチする社員の層によって適切なリテンション対策は異なるため、慎重に対策を検討する必要があります。
効果的なリテンション対策を行うことによって優秀な人材の離職を防ぎ、社員が高いモチベーションで働ける企業を目指しましょう。