採用活動を成功に導く!今すぐ出来る、人事が取り組むべきこととは。

2023.12.01

従来における転職活動と言えば、求職者が自身の理想に近い企業を転職サイトから探しだして応募をする。

この一連の流れが当たり前になっていましたが、スマートフォンやSNSの普及、こういった私たちを取り巻く外部環境の大きな変化によって従来の”当たり前の転職活動”にも変化が見られるようになりました。

こうした採用市場の変化に対応しながらも自社が求める”優秀な人材”を確保するために、人事が取り組むべきことについてお話しさせて頂きます。

まず現在は採用難と言われてますが、その原因は大きく分けて3つあります。

1.少子高齢化による、労働人口の減少

日本では深刻な人口減少が起こっています。
この現象に伴い、若年層の労働人口は年々下降傾向にあります。
政府は対策として、外国人労働者の受け入れを積極的にしていますが解決はしていません。
出典:3 就業状況の変化 – 国土交通省

2.新卒者の3年未満での離職率

厚生労働省が2020年に出したデータによると、2019年における入社3年以内の離職者は約3割です。
出典:入社3年以内の新入社員の離職率

離職の主な原因については以下がよく挙げられる内容です。
・給与が上がらない
・人間関係が上手くいかない
・残業が多い等の理由でプライベートとの両立ができない
・ノルマが厳しい
・思っていた仕事内容と違う

3.企業と求職者間でのミスマッチ

採用活動において、最も人事を悩ますところではないでしょうか。
また、求職者側も人生を左右する転職活動ですから相違があっては困りますよね。

企業側は当然スキルのある人材を求めます、ですがそういったスキルを備えた人材は、フリーランスや業務委託などの成果報酬型を好む傾向にあります。そのため、年功序列に固執する企業は採用が難しい状況になっています。

では一体どのように求職者にアプローチをして採用に繋げれば良いのでしょうか。

★採用の幅を広げる
先述の通り、外国人労働者の受け入れを活発的に行う企業も増えてきています。また外国人だけではなく障がい者枠などもあるため、適材適所をしっかりと考え様々な人が働ける環境を整備することが大事です。

★給与待遇や福利厚生の見直し
以前よりも働き方改革が進み、昔ほど年功序列がなくなったとはいえまだまだ年功序列での給与体系が一般的です。

スキル<役職・年齢

個人の持つスキルに合わせた給与体系にすることにより、求職者側も安心して働けるでしょう。

★インターンシップ制度の導入
インターンシップとは、求職者に職場体験をしてもらい企業の魅力を伝える活動です。

中小企業にとっては、企業の存在をアピールし応募につながる大きなチャンスになります。

すでに就業しているため仕事内容・欲しい人材のミスマッチが起きづらいため、企業・求職者側の双方にとって有効な制度と言えるでしょう。

★新たな採用手法の導入
いわゆる従来の掲載して待つだけの手法では採用が難しくなっているため、アプローチ方法の見直し、またはアプローチ方法を増やす取り組みを行うと良いでしょう。

●SNS採用
→企業のSNSアカウントを運用し(Instagram、Twitter、Facebook等)、求職者に訴求する方法

●SNS型の採用ツール
→WantedlyやGreenといった、福利厚生ではなく企業のビジョン・ミッション・価値観に共感した人材にアプローチする方法  
   
●ダイレクトソーシング
→企業の人事担当者から求職者にアプローチする方法

●リファラル採用
→従業員が知人・友人などを企業に紹介する方法

●ヘッドハンティング
→ヘッドハンターのサポートにより、求職者にアプローチする方法


採用難の現代において、待っているだけでは企業は良い人材を確保することは難しいと言えるでしょう。

福利厚生などの条件面も重要な会社選びのポイントになるため、アピールするべき部分ではありますが、会社や事業の目的を念頭に候補者を見ることも企業側が意識した方が良いのではないでしょうか。

また様々な採用手法を取り入れることにより、直近での採用に繋がらなくても、自社に興味を持ってくれた人をプールしておくことも大事です。
その人物が転職活動を始める際に戻ってくる可能性が十分にあるからです。

採用難には早め、早めの対策が必須!

人材採用にはコストがかかります。
採用難が長引いてしまえば、その負担が大きくなり、対策が遅れてしまうと現場で働く職員1人1人の負担も大きくなっていきます。
中小企業は、大企業に比べてこういった状況に陥りやすいので早めの採用難対策が必要です。

これらを踏まえた上で今、人事に求められるのは会社の中長期的なゴールを見据え、企業理念や会社のありたい姿を考えながら人材確保をすることではないでしょうか。